しまだ大井川マラソン③
レース終盤 ~ ゴール、そして帰路へ
大エイドステーションからは、情けない事に、少し走っては歩いてのくり返しでした。
そんなズタボロの私をよそに、ミニーちゃんが私の横を小刻みなリズムで淡々と静かに通り過ぎます。
こ、このミニーちゃんはたしか・・レース序盤に抜き去った記憶が…
走り方もかわいい内股気味のちょこちょこ走りで、あの時わたしは "君はなんでこんな前からスタートしてるんだい!? " と上から目線で追い抜いていました。
恥ずかしいな…脱帽です、ミニーちゃん。
君はわたしより遥かに走力が勝っていてカッコイイ走りをしています。不甲斐ない私を笑って下さい…
最後の折り返し地点は歩いての通過でした。
走ろうとすると足が痙攣して10mも持ちません。
あと数キロが永遠に思えます。
40kmまできた時は、ガーミンとにらめっこでの歩きです。
サブ4まで残り2kmを22分弱か・・
まだ、9分半で歩けている
このままキロ10分で何とか歩き続けなきゃ
もう、足の脹脛の痙攣が止まらなくて、足が自分の意識と違った動きをする
そんな時に追い打ちをかけて悪魔が囁きかけてくる。
「棄権したらどうだ、楽になれるぞ」
「お前がサブ4を獲ったところで世界が変わるわけじゃない」
「明日は仕事なんだぞ、いいのか?」
だけど、友人や周りに "サブ4は問題なくイケると思うんですよね" と言ってきた手前、獲れなかったらかっこ悪すぎる
日差しもキツくなってきて、暑い、苦しい、辛い
もう、こんな思いはたくさんだ…
私は所詮、ハーフ走までの男だったんだ・・
とうとう42km地点まできた
そんな時、サブ4のペーサーが10人程を引き連れて後ろからやってきました。
「はいはい、がんばって~ サブ4行けるよ~ あと少しだよ~」
そのペーサーは後方のランナー達を励ましに、逆に走り出しました。いい人!
ガーミンをみるとまだ残り6分ある。
あと200m、最後の力を振り絞ろう。
周りのランナーも辛いのに必死に走っているんだ、歩かずに走らなきゃ 。
30m程走って立ち止まる。そしてまた30m。
沿道だけでなく、走っているランナーからも追い越し際に「頑張れ!」と声援を頂くも、返答する余裕は全くありません。ホント申し訳ありません
ああ、やっと終われる・・
この残り30mは不思議と痛みを忘れて走れました。
フィニッシュ地点で見えたタイムは 3:56:19
ゴール後は芝生に座り込んで動けません。
暫くして仕方なしに荷物を受け取りに、ロボット歩きでテントに向かうと、ボランティアの学生さんが私のゼッケンを遠くから見て、走って持ってきてくれました。感謝で泣きそうになります。
サブ4は獲ったけれども、内容が最低だったので複雑な気持ちです。
反省しながら一人静かに"おもてなし券"を使って1杯飲みました。
シャトルバスと普通電車で浜松まで戻り、スーパー銭湯で汗を流します。
ぷらっとこだまの発車時間まで余裕があったので、浜松駅で念願だった本場浜松ギョーザを頂きました。20個をペロリ。想像通り旨かったー
そんなこんなで午後8時半頃に家に帰りました。
これで、しまだ大井川ランレポは終わりです m(_ _)m